これは3日前に工事の立ち合いをするために、らんまるが仮設住宅を訪れた時のお話です。
先日全面開通したばかりの道を通って、ごとごと、ごとごと、と揺れる車内でひるねしながら元の町に帰るらんまる。
開通した道路は崩壊の跡を縫うように上下左右にくねくねしていて、そこをゆっくりと連なった車が走っています。
工事業者の皆さん、本当にありがとうございます。
しかし、そのような中でも、朝のさんぽを済ませたばかりのらんまるはスースーと寝息を立ててひるねを貫いています。(ベッドの下のクッションが2枚に増量されたため眠たくなりやすい)
そして、
ごとごと…
ごとごと…..
ごとごと……..
と走ること2時間半、
元の町に到着したらんまる。
見慣れながらも、しばらくぶりの町の様子をしげしげと車の窓から視察しました。
それから、仮設住宅に移動すると、らんまるはまず、周辺の視察に出かけることにしました。(車から降りるとさんぽに行きたくなる)
仮設住宅の周りは、まだ初めての場所が多いため、
エヘエヘしたり、
草むら(小)の影から向こう側を偵察したり、
道の真ん中にぽつねんとそびえる草(大)の調査を実施したりしました。
そうして、周辺の初調査を終えたらんまるは、仮設住宅に戻ると、
暑いため、エヘエヘが止まらなくなってしまいました。
しかし、しばらくクーラーにあたって落ち着くと、調査後の全身拭き拭きによって湿った顔の毛の違和感に気が付いたらんまるは、
突然に、
あがあが、あがあが、と何かを言いながら、しゃちほこのような形態で体を地面にこすりつけ始めました。
このようならんまるの行動は、今に始まったことではありません。
そして、アガアガは敷物の範囲内で実施するという習性があるらんまるですが、(下図例)
仮設住宅では、下図のようにカーペットのような敷物が床全体を覆っていました。
そのため、床全体を敷物と思ったらんまるは、
あがあが、あがあが、あがあが、と
際限なく突き進んでいきます。
そしてしまいには、
らんまるはそのままカーテンの後ろまで行ってしまい、見えなくなりました。
その後しばらくし、あがあがと言う声が静かになると、
ちょこんとひんやりシートにおすわりをしたらんまるは、
あがあがで乾燥した口をもちょもちょと動かしながら、
なでなでを楽しみました。
そして、満足がいったらんまるは、
すーすーとひるねを始めることにしました。
つづく
『らんまる列伝』あがあがの章より抜粋
被災203日目
のどかな田舎に暮らす柴犬のらんまる。離れて暮らしているおにーちゃん、おねーちゃんが寂しくないように、日々の様子を撮影します。
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