らんまる、かなぶんを戦闘中に見失い、集中のあまり居合の達人のような顔になる。

 

これは約1週間前、仮設住宅に引っ越す前の日のお話です。

 

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……

 

 

夜さんぽから帰って来たらんまるが、もう寝ようとしていると、、、

「ぶーん」という羽音とともに、カナブンが寝室にやってきました。

 

どうやら、ベランダに干してあった洗濯物の間に紛れ込んでいたようです。

 

 

すると、その羽音を聞きつけたらんまるはすばやく起き上がり、

急いで現場に駆け付けると、じーっとカナブンを見つめます。

 

 

そして見つめること数秒、、、

 

 

パカッ(羽を開く音)

ぶーん(飛ぶ音)

らんまるの視線に気が付いたのか、カナブンは壁からぶーんと離陸しました。

 

 

すると、一瞬で見失ったらんまる(上は死角になっている)。

  

羽音を頼りにきょろきょろと首を左右に振り、カナブンを探します。

 

 

そして、カナブンが電球に当たるコツコツという音に気が付いたらんまるが上を向くと、

ぶーん

(旋回しながら降りてくるカナブン)

ぶーん

カナブンが旋回しながら徐々に降りてきて、らんまるに接近しました。

 

 

すると、

らんまるは急なカナブンの接近にびっくりし、顔をブルブルッと震わせました。

 

 

ぶーん(通り過ぎるカナブン)

ぶーん(遠くで旋回し)

ぶーん(もう一度らんまるに接近)

すると、らんまるはまたびっくりし、顔をブルブルッと震わせました。

 

 

それから、カナブンがお布団に着陸すると、

カナブンに興味があるらんまるはそーっとカナブンに近づいて、

ふんふんふんふん

と、カナブンのにおいを調査しました。(あいさつ)

 

 

すると、

 

今度は、じっとしているだけのカナブンにびっくりしたらんまるは、ブルブルッと顔を震わせて後ろにのけぞりました。

 

 

そして、そうこうしているうちにカナブンがもう一度離陸しました。

すると、らんまるはカナブンを目ですばやく追いかけます。

 

しかし、カナブンがぶんぶんとあちこちに飛ぶ速度は非常に速く、

 

らんまるは早々にカナブンを見失ってしまいました。

 

 

 

そこで、らんまるは羽音を頼りにカナブンの位置をとらえることにしました。

 

耳をピンと立て、聴覚に集中するらんまる

 

 

すると、カナブンというライバルの存在に加え、3度のびっくりを経たらんまるは、感覚が極限まで研ぎ澄まされ、

 

 

 

すさまじい集中力を放っています。

 

 

 

そして、

カナブンの羽音が近づいてくると、

 

 

とてつもない反応速度でカナブンを発見します。

 

 

しかし、

見つけたところで何かをするわけではないらんまるは、

しばらく、じーっとカナブンを見つめていると、

 

ブルブルッと短く顔を震わせて、てくてくお部屋から出て行ってしまいました。

 

 

撤退したらんまる

 

 

その後、

 

 

カナブンは引っ越し用段ボールによって捕獲され、

裏の草むらに追放をされました。

 

 

そして一方、

らんまるは、

 

カナブンが去り平穏を取り戻したお部屋でエヘエヘしていましたが、

 

 

カナブンが入っていた段ボールを指さされると、

 

 

 

と、真顔になってしまいました。

 

 

 

つづく

 

 

 

 

『らんまる列伝』ライバルの章より抜粋

 

 

 

 

 

 

 

 

 

被災220日目

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